ナースX『コード・ブルー』2ndシーズン後半、物語は重苦しい展開を迎えます。
その中心にいたのが、吉田羊さんが演じた患者の母・野上直美です。
脳死状態となった息子・翼くんを巡る彼女の決断と、緋山先生(戸田恵梨香)の「良心」から起きた行動が、まさかの「殺人疑惑」へと発展してしまいます。
今回は、医療者が最も恐れる「訴訟リスク」と、脳死移植の現場における倫理的な難しさについて回診します。
この記事の結論(カルテ)
- 役名・キャスト: 野上 直美(演:吉田 羊)。脳死状態の少年・翼くんの母親。
- エピソード: 2ndシーズン第6話~最終話付近。
- 事件: 脳死判定後の息子を「最期に抱きしめたい」と願う母のため、緋山が呼吸器(アンビュ)を外したが、それが法的に「殺人」と解釈されかねない事態に。
- 結末: 最終的に母・直美は緋山の想いを理解し、訴えを取り下げるが、緋山は長期の謹慎と深いトラウマを負った。
問診室:優しさが「罪」になる瞬間





お疲れ様、ゆめこちゃん。今日は何だか法律の本を読んでるね?
はい…。『コード・ブルー』2ndシーズンを見返してたら、緋山先生が訴えられそうになる話が怖すぎて。吉田羊さんの演技がリアルすぎて、見ているこっちまで胃が痛くなりました。



あのエピソードは医療従事者にとってトラウマ級だよね。緋山先生は「お母さんに子供を抱っこさせてあげたい」という優しさで呼吸器を外した。でも、法律上はそれが「死期を早めた(殺人)」と問われてしまった。
野上さん(お母さん)も、最初は感謝してたのに、親戚のおじさんに焚き付けられて…。患者さん家族との信頼関係って、ボタンの掛け違いで一瞬で崩れるんだなって震えました。


回診記録:脳死移植と「同意」の壁
症例1:吉田羊さんの圧倒的な「母の演技」





吉田羊さん演じる直美さんは、感情的になるだけでなく、非常に理知的で静かな怒りを持っていたね。だからこそ、緋山先生も太刀打ちできなかった。
息子の脳死を受け入れられず、でも臓器提供に同意するまでの葛藤。あの演技があったからこそ、この「医療のグレーゾーン」の問題が深く刺さりました。
症例2:同意書サイン後の「心変わり」





医療現場で一番怖いのはこれだ。一度同意書にサインをもらっても、家族の心は揺れ動く。「やっぱり延命したい」「あの処置は間違いだった」と言われた時、記録がなければ医療者は守られない。
緋山先生は「同意書」のサインをもらう前に処置をしてしまったんですよね。その手順のミスが、命取りになってしまった…。
※ここから先は、医療ドラマの感想ではなく、実際に看護師として働く立場で一度ちゃんと考えてみたい人向けの話になります。
【本日の処方箋】自分を守るための「記録」





「患者さんのために」という善意だけでは、自分を守れないことがあります。悲しいことですが、現代医療では「防衛医療」の視点も不可欠です。
対策:訴訟リスクから身を守る鉄則
- 「言った言わない」をなくす
IC(インフォームド・コンセント)の場には必ず同席し、誰が何を言ったか詳細にカルテに残しましょう。「家族は頷いていた」「理解した様子だった」という客観的記述が証拠になります。 - 手順(プロセス)を飛ばさない
緋山先生のように、良かれと思って手順を省略するのは危険です。どんなに緊急でも、同意書や確認作業は「患者さんと自分を守る壁」だと思って徹底してください。 - 一人で抱え込まない
判断に迷う家族対応や、不穏な空気を感じたら、すぐに師長やリスクマネージャーに報告を。「チームで対応している」という事実を作ることが抑止力になります。
💡ナースXのワンポイント・メモ
「看護職賠償責任保険」には加入していますか?
病院が加入している保険だけでなく、個人で加入しておくと、万が一の訴訟や弁護士相談の際に大きな安心材料になります。日本看護協会などを通じて安価に加入できます。



優しさがアダになるなんて悲しいけど、それがプロの世界の厳しさだね。緋山先生はこの経験で「強さ」を手に入れた。
はい。私も患者さんを想う気持ちは忘れずに、でも手順はしっかり守る「賢いナース」になります! まずは今日の看護記録、5割増しで詳しく書きます!



それは素晴らしい心がけだね。
「ヒヤリハットが多発していて怖い…」


「リスク管理がずさんな職場で不安…」
いつか自分が事故の当事者になるかもと、怯えて働いていませんか?
世の中には、医療安全管理室が機能し、スタッフを法的に守る体制が整った「安全な病院」があります。
安心して看護に集中できる環境へ、身を移しませんか?



医療訴訟は誰にでも起こりうる。だからこそ、個人を守ってくれる組織の力が重要なんだ。
もし今の職場が『何かあったら個人の責任』という体質なら、そこは地雷原と同じだ。君のキャリアと人生を守るために、リスク管理がしっかりした病院を選ぶのは、逃げじゃなくて賢い選択だよ。
\ 医療安全・コンプライアンスがしっかりした職場 /
※今すぐ転職する必要はありません。
「今の職場が普通かどうか」を知るだけでもOK。



吉田羊さんが演じた母の苦悩は、医療の限界と法律の壁を私たちに突きつけました。
正しい手順と記録こそが、あなたと患者さんの信頼を守る盾になります。
それでは、また次のカンファレンスでお会いしましょう。
みなさんは「患者さん家族とのトラブル」でヒヤッとしたことはありますか?
「クレームになりかけたけど、記録のおかげで助かった!」などの体験談があれば、こっそり教えてください!コメント欄は荒れちゃうと怖いので、下の「ナースXへの直通ポスト」から待ってます!
この記事は、フジテレビ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』公式サイト、日本医師会「医師賠償責任保険」等の発信情報を参考にし、当サイトのコンテンツ制作ポリシーに則り作成しています。
※明日から行かなくていい。とにかく心と体を休ませることが優先と感じている方。
\ とにかく仕事を辞めたい/
「職場の人間関係がツライ…」「ドラマのあのシーン、どう思った?」など、誰にも言えない本音をナースXとひかる先輩に送ってみませんか?
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この記事は、フジテレビ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』公式サイト、日本看護協会「看護職のメンタルヘルス」等の発信情報を参考にし、当サイトのコンテンツ制作ポリシーに則り作成しています。
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