【コード・ブルー】祭りの山車が倒壊!3rdシーズン第1話に学ぶ「クラッシュシンドローム」の恐怖と、瓦礫の下でのルート確保

ナースX

楽しいはずのお祭りが、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄絵図に変わる。
『コード・ブルー』3rdシーズン第1話の「山車(だし)転倒事故」は、そんな災害の恐ろしさをリアルに描きました。
そこで藍沢先生たちが下した判断は、「瓦礫を退かす前に、点滴を入れる」というもの。
なぜ、一刻も早く助け出さずに処置を優先したのか?
今回は、災害現場で最も警戒すべき「クラッシュシンドローム」と、現場ナースの判断力について回診します。

この記事の結論(カルテ)

  • 対象: 3rdシーズン 第1話「願い」
  • 事故: 夏祭りの山車が民家に突っ込み倒壊。多数の負傷者が発生(マスギャザリング災害)。
  • 重要ワード: クラッシュシンドローム(圧挫症候群)。
  • 名シーン: 瓦礫に挟まれた患者に対し、藍沢(山下智久)がレスキュー隊を制止して、救出前の輸液(水分負荷)を指示した場面。
  • 教訓: 知識がなければ、良かれと思った救助(圧迫解除)が患者を殺すことがある。
目次

問診室:なぜ「すぐに助けちゃダメ」なの?

ひかる

お疲れ様、ゆめこちゃん。今日はDMAT(災害派遣医療チーム)の研修資料を見てるの?

はい! 『コード・ブルー』の山車事故のシーンを見て、災害医療に興味が出てきたんです。
でも、あそこで藍沢先生が「まだ上げるな!(瓦礫を退かすな)」って叫んだ理由、最初は分からなくて…。早く助けてあげればいいのにって思っちゃいました。

ひかる

それが「クラッシュシンドローム」の怖いところだね。長時間挟まれていた筋肉が壊死して毒素が溜まってる。急に圧迫を解くと、その毒素が一気に全身に回って心停止しちゃうんだ。

助けたつもりが、トドメを刺すことになっちゃうんですね…。だから、瓦礫の下に潜り込んででも、先に点滴で体を薄める必要があったんですね。

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回診記録:お祭り騒ぎが「災害現場」に変わる時

症例1:多数傷病者とトリアージ

ひかる

お祭りみたいな人が密集する場所での事故は、パニックも起きやすい。緋山先生たちが冷静に「黒(死亡)」「赤(緊急)」ってトリアージタグをつけていく姿、プロの仕事だったね。

子供も巻き込まれてて辛かったです…。泣き叫ぶ家族を制して、助かる命を優先する。非常時のナースには、鋼のメンタルが必要ですね。

症例2:藍沢・白石・緋山の連携プレー

ひかる

3rdシーズンで成長した彼らが、言葉を交わさなくても阿吽の呼吸で動いていたのが印象的だった。「指揮官」の白石、「現場」の藍沢と緋山。それぞれの役割分担が完璧だった。

藤川先生も冴島さんも含めて、最強のチームですよね! あんな風に信頼できる仲間となら、どんな修羅場でも乗り越えられそうです。

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【本日の処方箋】災害医療の知識を持つ

ナースX

日本は災害大国です。DMAT隊員でなくても、いつ自分の病院や街が被災するか分かりません。最低限の知識を持っておくことが、あなたと大切な人を守ります。

💊 対策:クラッシュシンドローム対応の基本

  1. 挟まれた時間を確認する
    一般的に「2時間以上」の圧迫があった場合は、クラッシュシンドロームを疑います。レスキュー隊に「いつから挟まっているか」を必ず確認しましょう。
  2. 解除前に「大量輸液」
    圧迫を解く前に、生理食塩水や乳酸リンゲル液などを急速輸液します。これにより、毒素(カリウムやミオグロビン)を薄め、腎不全を防ぎます。
  3. 心電図モニターの監視
    圧迫解除直後に高カリウム血症による致死性不整脈(VT/VF)が起きる可能性があります。除細動器の準備を忘れずに。

💡ナースXのワンポイント・メモ

DMAT(災害派遣医療チーム)の隊員になるには、指定された医療機関に勤務し、専門の研修を受ける必要があります。
「災害看護」は専門性の高い分野ですが、トリアージの考え方(START法など)は、日常の救急外来でも役立ちます。

参考:日本DMAT事務局

ひかる

災害現場は「想定外」の連続だ。マニュアル通りにいかない時こそ、基礎知識とチームワークが試されるんだね。

はい! 私はまだDMATにはなれませんけど、まずは院内の防災訓練で「患者役」じゃなくて「誘導係」を完璧にこなせるようになります!

もっと専門的な災害看護を学びたい!

「DMAT隊員を目指してみたい!」
今の職場では、その夢への道が遠すぎると感じていませんか?

世の中には、災害拠点病院としてDMAT隊員を積極的に育成している病院や、救命救急の最前線でスキルを磨ける環境があります。
あなたの正義感を、もっと大きな舞台で活かしてみませんか?

ひかる

災害医療に興味を持つなんて素晴らしいことだよ。それは誰にでもできる仕事じゃない。
君の中に『もっと多くの命を救いたい』という熱い想いがあるなら、それを実現できる環境(災害拠点病院など)に身を置くことは、君のキャリアにとっても社会にとっても大きなプラスになるはずだよ。

\ DMATや災害医療に関われる職場 /

ナースX

知識は武器です。クラッシュシンドロームのメカニズムを知っているだけで、防げる死があります。
いつか来る「その日」のために、学びを止めないでくださいね。
それでは、また次のカンファレンスでお会いしましょう。

ねえねえ、みなさんは「災害訓練」や「DMAT」の活動に参加したことはありますか?
「トリアージタグを書くのが難しかった!」「実際の出動経験があります!」など、貴重な体験談をこっそり教えてください!コメント欄は荒れちゃうと怖いので、下の「ナースXへの直通ポスト」から待ってます!

※明日から行かなくていい。とにかく心と体を休ませることが優先と感じた方。

とにかく仕事を辞めたい/

「職場の人間関係がツライ…」「ドラマのあのシーン、どう思った?」など、誰にも言えない本音をナースXとひかる先輩に送ってみませんか?
いただいた相談は、ブログ内で回答させていただくことがあります(匿名でOK!)。

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この記事は、フジテレビ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』公式サイト日本中毒情報センター等の発信情報を参考にし、当サイトのコンテンツ制作ポリシーに則り作成しています。

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