ナースX「母親なんだから、しっかりしなきゃ」
『コウノドリ』シーズン2・第9話。佐々木希さんが演じた篠崎沙織さんは、大好きなパンのブログを運営するキラキラした女性でした。しかし、出産後は理想の育児と現実のギャップに苦しみ、「産後うつ」の淵に立たされます。
この「完璧でありたい」という願いは、責任感の強いナースの私たちにも共通する悩みではないでしょうか。
今回は、パンさんの物語を通して、自分自身を追い詰めないための「心のセルフケア」について回診します。
この記事の結論(カルテ)
- 対象症例: 産後うつ・育児ストレス(篠崎沙織のケース)。
- リスク: 完璧主義による精神的疲弊、孤立、自己肯定感の低下からくる重度の産後うつ。
- ドラマの葛藤: 好きなこと(パン)すら楽しめなくなるほど追い詰められた姿と、周囲への「助けて」が言えない苦しみ。
- 看護の真髄: 異常の早期発見だけでなく、母親の「頑張り」を認め、ハードルを下げるための具体的な環境調整を行うこと。
問診室:医学の『正義』が自分を傷つける時





お疲れ様、ゆめこちゃん。今日は産後のメンタルヘルスについての勉強会?



ひかる先輩…。『コウノドリ』のパンさんの回を見て、他人事とは思えなくて。仕事も育児も100点を目指そうとして、どんどん表情がなくなっていく彼女。私たちが現場で「完璧」を求められて疲弊するのと、重なって見えちゃいました。
回診記録:『意思決定支援』という名の荒波


症例1:佐々木希が見せた「理想の崩壊」





パンさん(ここでの主人公呼び名です)の「執念」は、自分を律するための刃になっていたんだね。
ナースは彼女が発する「大丈夫です」の裏にある絶望を見抜かなきゃいけない。



サクラ先生が「お母さんも、たまには休んでいいんです」って言ったとき、彼女が泣き崩れるシーン……。あれは全ナースが、彼女と一緒に泣きたくなったはずです。
症例2:ナースが担う『翻訳機』の役割





医師はエジンバラ産後うつ質問票の点数で話す。でも患者は「自分がダメな人間だ」という恐怖で話す。ナースはその間に立って『翻訳』することで、彼女が自分を許せる言葉を届けるんだ。



患者さんの心の中にある「言葉にならない不安」を汲み取って、医療チームに正しく繋ぐ。それって看護師だからこそできる、最高にクリエイティブで大切な仕事ですね!
※ここから先は、医療ドラマの感想ではなく、実際に看護師として働く立場で一度ちゃんと考えてみたい人向けの話になります。
【本日の処方箋】「価値観の衝突」に疲れたあなたへ





患者さんの「完璧」を支えようとして、ナースである自分自身が共感疲労でボロボロになっていませんか?そんな時のための処方箋です。
対策:『答えのない問い』と向き合うコツ
- 「自分ならどうするか」を切り離す
患者の選択が自分の看護観と違っても否定しない。「彼女にとっては、今の精一杯なんだ」と受容することで、無駄な葛藤を減らせます。 - ケアのプロセスを肯定する
結果がどうあれ、あなたがパンさんの沈黙に寄り添い、手を握った事実は変わりません。「救えなかった」ではなく「支え抜いた」ことに目を向けましょう。 - 専門性の高いチームに相談する
一人で抱えるのは限界があります。精神科リエゾンや地域支援と連携し、チーム全体で「どう彼女を救うか」を共有しましょう。
💡ナースXのワンポイント・メモ
産後うつは全出産の10〜15%に起こるとされ、特に完璧主義傾向のある方はリスクが高まります。
厚生労働省の産後ケア事業では、宿泊型やデイサービス型など多様な支援が拡充されています。こうした情報をナースが「武器」として持ち、適切なタイミングで提供できる能力は、今後のキャリアにおいて極めて重要な専門性となります。



パンさんが無事に自分らしさを取り戻せたのは、一つの『奇跡』だ。でも、その奇跡の裏には、彼女のSOSを拾い上げたナースの存在があったことを僕は忘れたくないな。明日も頑張ろう。
「高リスク現場のプレッシャーに心が折れそう…」


「今の職場では、忙しさに追われるばかりで、理想の報酬や働き方に届かない……」
命の重みに向き合いすぎて、あなた自身がすり減っていませんか?
無理をして倒れる前に、あなたの経験が最も輝く『新しいステージ』を探してみませんか?



産科やNICUのような過酷な現場で培った『アセスメント力』は、看護師として一生モノの武器だよ。もし今の環境が忙しすぎて辛いなら、それは君の能力不足じゃなくて、場所が合っていないだけ。
しっかり稼いで、自分の時間も大切にできる場所は必ずあるからね。
\ 自分らしい働き方で年収アップを目指す /
※今すぐ転職する必要はありません。
「今の職場が普通かどうか」を知るだけでもOK。



パンさんが教えてくれた「完璧を捨てる勇気」。それは私たちナースにとっても、長く働き続けるための大切なヒントです。
患者さんの人生を支えるあなた自身の人生も、同じくらい大切にしてくださいね。



みなさんは「本当は辛いのに、大丈夫と言ってしまった」経験はありますか?
ナースだからこそ抱えてしまうその孤独、こっそり教えてください。
下の「ナースXへの直通ポスト」から待ってます!
※明日から行かなくていい。とにかく心と体を休ませることが優先と感じている方。
\ とにかく仕事を辞めたい/
「職場の人間関係がツライ…」「ドラマのあのシーン、どう思った?」など、誰にも言えない本音をナースXとひかる先輩に送ってみませんか?
いただいた相談は、ブログ内で回答させていただくことがあります(匿名でOK!)。
この記事は、TBSドラマ『コウノドリ』公式サイト、厚生労働省「産後ケア事業」等の情報を参考に、専門職としての見解を含めて作成しています。
-
働く細胞


【はたらく細胞最終回】その時、現場はどう動いたか?「終わり」は「絶望」ではなく、次の世界への「転院」である
-
働く細胞

を止めるための「劇薬」と「処方箋」-1024x538.jpg)
【はたらく細胞BLACK】職場崩壊の引き金は「ホルモン」だった。暴走する上司(キラーT)を止めるための「劇薬」と「処方箋」
-
働く細胞


【はたらく細胞】標的は「一択」。何でも屋を卒業し、圧倒的アウトプットを叩き出すための覚醒
-
新宿野戦病院


【新宿野戦病院】あのナレーションが刺さる!カオスな現場で「自分」を失わないための心の処方箋
-
コウノドリ


【コウノドリ】新生児科・新井先生のバーンアウトに学ぶ。責任感という名の刃から自分を守る「心の防衛術」
-
働く細胞


【はたらく細胞】体内の「結晶テロ」を防げ!プリン体と痛風に学ぶプロの境界線マネジメント
